過去の衆議院議員総選挙から日経平均株価を予想してみる



2020年8月28日に安倍首相が突如辞任を発表しました。

一時的に日経平均も600円近く減少をしましたが、9月1日現在は、23,000台まで回復しています。

日経平均(引用:Google)


9月中旬頃に首相指名選挙案も出ていますが、総選挙が来年に控えている状況で一時的な首相であることや来年度の選挙に波風を立てたくないこともあり、菅官房長官を首相に押す声が高まっている状況かと思います。

首相指名選挙や来年の総選挙を控える状況において、今後どのような株価変動が予想されるのか過去の衆議院議員総選挙から読み解いていきたいと思います。

衆議院議員総選挙と日経平均の関係


平成以降(1988年以降)における衆議院議員総選挙をみていきたいと思う。

下図は、首相名と政党、その年の始値と解散時、投票日、その年の終値における日経平均をまとめています。

首相名政党始値解散投票終値
1990海部自由民主党38,91237,39637,22223,848
1993宮澤自由民主党16,98019,91317,15017,417
1996橋本自由民主党19,94521,43721,30219,391
2000自由民主党18,93716,68216,92713,899
2003小泉自由民主党8,66910,56910,50410,676
2005小泉自由民主党11,45811,67012,89616,113
2009麻生自由民主党8,9919,51210,49210,546
2012野田民主党8,5498,8989,82810,395
2014安倍自由民主党16,14717,28517,09917,450
2017安倍自由民主党19,59420,36321,73722,764


平成から令和にかけて、10回の総選挙が実施されています。

アメリカでは8年おきに民主党と共和党が入れ替わることが多いですが、日本においては長らく自由民主党が政権を握っていることがわかります。

株価の変動をみやすいように、それぞれの度当初のタイミングを100として変動を比較してみます。

首相名政党始値解散投票終値
1990海部自由民主党100969661
1993宮澤自由民主党100117101103
1996橋本自由民主党10010710797
2000自由民主党100888973
2003小泉自由民主党100122121123
2005小泉自由民主党100102116141
2009麻生自由民主党100106117117
2012野田民主党100104115122
2014安倍自由民主党100107106108
2017安倍自由民主党100104111116


株価が下落しているのは、10回中3回です。

1990年は、前年大納会(12月29日)において、最高値38,915円87銭をつけたものの、年明けからは湾岸危機や原油価格高騰があり、一気に急降下していきました。

そもそもバブル経済になっていたことや外的要因として湾岸危機、原油価格高騰など社会的背景の要因が大きく、株価は下落しています。

1996年は、微減はしているものの経済状況は前年度からの回復基調を辿っており、日経平均も20,000円前後で安定的に推移している。

2000年は、アメリカのITバブル崩壊の影響を受けて、日経平均も下落しています。日本においては、2000年12月頃から2002年1月にかけてITバブル崩壊による平成の大不況が訪れます。


3例とも共通していることは総選挙の影響による株価下落というよりは、社会情勢と株価の相関が非常に高いことがわかります。

この点はアメリカとは明確に違いのある点であると言えます。

アメリカ大統領選挙とダウ平均の関係については気になる方はこちらをご覧ください。


2020年下期の株価を予想してみる

総選挙の影響という観点でみてみると、選挙と株価には大きな相関関係はなく、世の中の状態に左右される(世界経済に左右される)ことがわかります。

2020年における日本において株価に大きな影響を与えるであろう要素は、「①オリンピック」「②コロナ」です。

それぞれについてみていきたいと思います。



1つ目のオリンピックですが、2020年9月現在オリンピックは開催する方向で調整がされています。

オリンピックの開催可否ですが、中止となる場合は、早ければ9月から10月頃に中止判断がされると思われます。

これは、聖火リレーが2021年3月からであり、昨年度聖火リレーに関する情報は9月、10月頃に出されたことからも中止の決定がなされる可能性も高いと思われます。

ちなみに、オリンピックが中止となった場合の影響ですが、オリンピックが中心となったことが直接影響することは少ないのではないかと思います。

これは、

  • オリンピック予算が国政予算に占める割合が低いこと
  • 国民や世界にとってもオリンピックが中止となることが想定できること

です。

今回のオリンピックにかかっている予算は国政予算の100分の1ほどであり、1950年のオリンピックの時とは時代背景も経済規模も異なります。

また、国民にとってもオリンピックが中止になってもしょうがないという考えがだいぶ浸透しており、開催されたとしても規模が縮小されることはしょうがないというのが世論の考えだと思います。


2つ目のコロナですが、こちらは経済的なインパクトがかなり大きく、もうコロナのなかった今までの通りの世界になることはないのではないかと思います。

現在はコロナでGDPが年率27.8%マイナスの成長となり、国内の企業においては大変苦しい状況が続いています。

それにも関わらず、株価は3月に底値として、右肩上がりで戻ってきている状況です。

日経平均(引用:Google)


なぜ、経済状況が悪いのに、株価が上昇しているかと言えば、日銀の介入によるものです。

日銀による金融緩和により、株価が保たれています。

これは一時的な経済対策にしかならず、また永遠に続けることができるわけではないため、どこかで日銀の介入が終わるタイミングがきます。

このタイミングからは一気に株価下落が予想されるため、いつまで介入が続くかが株価を予想する大きなポイントです。

どちらにせよ、現状大きなポジティブな要素は考えられないため、どこかで急激に株価が下落することが想定されます。