【新円切り替えの狙いは】紙幣が紙くずになったデノミが日本で起きる可能性は!?

新紙幣発行



2019年4月9日に麻生財務大臣が、2024年前半を目処に千円、五千円、一万円の各紙幣(日本銀行券)を一新させると発表がありました。

紙幣が新しくなることは特に目新しい動きではないものの、前回新紙幣が発行された2004年の際には、2年前の2002年の発表で、比較するとかなり早い発表となります。

今回の新紙幣への切り替えにどのような政府の狙いがあるのか紹介します。

新紙幣発行の狙いをわかりやすく紹介

新紙幣発行の概要

麻生財務大臣が平成16年以来(2002年)となる新札の発行を令和6年(2024年)前半目処に一新すると発表がありました。

新札の肖像画は千円札は「近代日本医学の父」といわれる医学博士の北里柴三郎、五千円札は津田塾大学創始者の津田梅子、一万円札は「資本主義の父」と呼ばれる実業家の渋沢栄一を用いることが発表されました。

最新の偽造防止技術を新たに適用するとともに、ATMや自動販売機などの新札対応に伴う対応で1兆2600億円の需要が見込まれますが、政府はあくまでも偽造防止観点での一新と発表しています。

過去に実施された新紙幣発行や各国の新紙幣発行の際の狙いから、今回の日本政府の狙いとして考えられることを紹介します。

政府の狙い(タンス預金)

現在現金流通残高100兆円に対して、2019年1月末時点でタンス預金は50兆円にものぼると推定されている。

すでに報道の中では、タンス預金をあぶり出すために新札発行するという話も出ているが、これは

  • 古い紙幣でのタンス預金に居心地の悪さを感じて新札へ変更する
  • 古い紙幣を別の金融資産へ変更する

などの心理的な変化に伴うものを想定している。
※日本政府は過去に新紙幣発行のタイミングで交換できる金額を定めた過去があるため、あながち杞憂だけではすまない可能性がある

過去の事例になぞらえてみると、2004年の新紙幣切り替えのタイミングでは、タンス預金の3%が減少したとされており、今回も50兆円の3%である1.5兆円ほどが資金シフトするのではないかとされている。

資金のシフト先としては、金や外貨にシフトすることで自己資産の防衛をするものだと考えられます。

政府の狙い(預金封鎖と財産税)

実は日本政府は預金封鎖新円切り替えを断行した過去があります。

1946年(昭和21年)2月に新紙幣の発行をしました。
これは戦後復興期のインフレを抑制するために緊急措置として実施されました。

この時は、同時に預金の封鎖をし、流通中の紙幣を利用停止にし、旧紙幣はある期日までに金融機関に預け入れしなければ価値がなくなるものとしました。

当時は、戦後の混乱期の真っ只中で、巨額の軍事費支出のために、インフレが進行し、日本国の財政は破綻寸前まで追いやられていました。

この時実施されたのが、金融緊急措置令(1946年2月16日)です。
措置例の中身はこちらです。

  • 旧紙幣は3月2日まで利用可能
  • 旧紙幣と新紙幣の交換は2月25日から3月7日までで交換限度は1人につき100円まで
  • それ以上の旧紙幣は預金として封鎖し、預金引き出しは1ヶ月につき世帯主300円、家族1人につき100円
  • 給料の支払いは1人につき500円まで


どうですか。実際に日本でもデノミはおきています。
また、2004年の新紙幣の発行の際も模索されていたとされています。

危機感だけ煽るわけではありませんが、その当時よりも日本国の借金は増大しており、いつ何がおきてもおかしくない状態になっています。

仮に旧札の10,000万円は新札の8,000円と交換させることで、20%の財産税を強制的に取るなどの強硬策を取る可能性もありえます

ロシアにおけるデノミから学ぶこと

世界で最も国土が広い国であるロシアにおいてもデノミが発生しています。
※プーチン大統領の方が身近かもしれませんね

ロシアで利用されているルーブルは1998年にデノミ(1000分の1)を起こしています。


少し昔の話から振り返りますが、1ドル=360円の固定レート時代に、1ルーブルはなんと400円とドルよりも価値が高い通貨でした。
半世紀前ほどになるため、現在の貨幣価値では数倍になります。

栄華を誇っていたソビエト連邦ですが、1991年に崩壊し、ロシア連邦となり、ロシアに大不況が訪れますよう。不況は10年以上続き、1998年に遂にデノミが発生しました
※当時1991年からの3年間は7,000倍ものインフレが進みました


ただ、この不況の中でニューリッチ層と呼ばれる超富裕層が出現しました。

ニューリッチ層はルーブル危機をいち早く察して、海外口座にドル建てで資産管理をしていたため預金封鎖を回避し、数千倍の価値になったドルを国内に持ってくることで国内の不動産を買い漁り、資産を逆に拡大させました。

ちなみにロシアは世界1貧富の差が激しい国で、62%をニューリッチ層が資産を保有しています。


有名な話を1つしたいと思います。

1990年の中頃、外国人がロシアでタクシーに乗ると、支払いの際には「ドルで支払って欲しい」と要求してきたそうです。

これは自国の通貨を信用しておらず、リスクヘッジのためにルーブルではなくドル建てで資産分散をしていたという話です。

この話には続きがあり、2008年以降はロシアでタクシーに乗ると、支払いの際には「ユーロで支払ってほしい」と要求されるそうです。最近はリーマンショックの発生からユーロへのリスクヘッジをしていることをさします。

日本人もロシアのタクシードライバーのようにリスクヘッジのための資産分散をしなければいけません。

まとめ

日本では2019年10月に消費税が10%に増税され、政府は2020年のオリンピックまでは経済が停滞しないように、日銀がETFの買い支えも実施しており、見た目の経済状況は悪くならないように見せています。

増税に伴う日本経済への影響はこちら


オリンピック終了後は、深刻な経済危機を迎える可能性が高く、ハイパーインフレが訪れる可能性もあります。

ハイパーインフレが発生すると、国家公務員に給料が支払えなくなり、治安が悪化し、改善をするために更なる増税をしてという繰り返しで経済は悪化の一途を辿り、2024年の新紙幣切り替えのタイミングでのデフレの可能性も大いにありえます。

しっかりと経済危機を想定して対策を練っていきましょう。