こんにちは。yuzu(@yuzu_happysmile)です。
黒田日銀総裁が2013年4月より「かつてない異次元のレベル」と発言して始まった超金融緩和。
市場に出回るお金の量を2倍に2年で物価も2%の物価上昇を達成すると宣言しましたが、いまだ目処は立っていない状況です。
日銀は超金融緩和によって、国債や株を大量に購入しています。
日本の経済の下支えをしている日銀ですが、国債の購入が2020年以降日本経済にどのような影響を与えるのか見ていきたいと思います。
Contents
日銀の国債保有について

日本の国債発行額
そもそもですが、「日本の国債発行額ってどのくらいあるかご存知ですか」
令和元年において日本国債の発行額はおよそ150兆円です。

直近でみると、発行額は少しずつ減少していることはわかります。
ちなみに2020年度においては、153.5兆円で6年ぶりに発行額が増加します。
ちなみに2019年度における歳入は101兆円と日本国の1年の収入よりも多い状態が続いています。
続いて、「今までの累計の発行残高もご存知ですか?」
2018年でおよそ900兆円となります。
下図でわかるように発行残高は右肩上がりで伸びている状況です。

先ほど2019年度の歳入が101兆円とお話ししましたが、おおよそ9年分もの国債が発行されている状況となります。
※歳入の全てが税収入ではないため、あくまでも単純計算となります。
日銀の国債保有額の推移
日本の国債ですが、先ほど2018年で約900兆円とお伝えしましたが、これは国債の中でも「普通国債」と呼ばれるものになります。
国債のほとんどが普通国債とはなりますが、他にもいくつか種類があります。
- 普通国債(長期国債、中期国債、短期国債)
- 特別会計国債(長期国債、中期国債)
- 交付国債
- 出資/拠出国債
- 株式会社日本政策投資銀行危機対応業務国債
- 原子力損害賠償/廃炉等支援機構国債
- 日本高速道路保有/債務返済機構債権等承継国債
と国債といってもこれだけ種類があります。
これらを全て足し合わせた国債の残高と保有元が下図の通りです。

2019年9月末時点で国債の残高は約1,045兆円となります。
この中で日銀が保有する国債は約490兆円で全体の46.8%を占めています。
日銀の保有額は右肩上がりで伸びており、超金融緩和後は年々日銀の保有額および保有率が増加している状況が続いています。

今回は国債に特化して説明をしていますが、株式についても同様に日銀からの買付がはしっています。
日銀が国債を購入する理由
超金融緩和の具体的な手段として「国債の購入」をしています。
どういうことかというと、詳しい仕組みは省きますが、日銀が国債を購入することで市場に出回る通貨(日本円)の量が増加します。
通貨が増えることで通貨価値が下がれば、通貨価値と表裏一体の関係にある物価が相対的に上昇します。
これにより日銀が狙っている物価2%上昇を目指そうとしているわけです。
※日銀はデフレをとめる目的に実施しています
ちなみに日銀が国債を購入することは「国債買入オペ」と言われ、日銀が行うオペレーション(公開市場操作)の一つとなります。
2020年以降の日本経済について

超金融緩和はいつまで続くか
2019年10月ごろに超金融緩和に対して、日銀から「少なくとも2020年春ごろまで」としていた現在の金融政策を「物価安定の目標に向けたモメンタム(勢い)が損なわれる恐れに注意が必要な間」続ける姿勢を明確にしました。
この指針の見直しで改めてさらなる追加緩和を含めて前向きな姿勢を鮮明にしています。
2020年は日本においてはオリンピックという一大イベントが待っています。
政府および日銀は間違いなくオリンピックまでは景気を維持したいと思っているため、現在の介入は継続されると思われます。
上記を加味すると早ければ2020年の秋口に何かしら動きが現れる可能性が多いにあるように思われます。
日本の不景気に向けて取り組むべきこと
近い将来に日本に不況がくる可能性は極めて高い状況だといえます。
これは、少子高齢化や日銀の無理な金融緩和が続いているなどの情勢的な要因もありますが、
- 東京オリンピックの影響
- アメリカの貿易摩擦や政治情勢
- 10年ごとの不景気到来
などがマイナス要素として上がります。
前回の東京オリンピックの時は、オリンピック以降深刻な不景気に見舞われました。
これはオリンピック開催に向けた無理がたたり、次年度以降に大きな影響を受けたのが要因となります。
オリンピックにおける景気予想の詳細はこちらをご覧ください。
アメリカ情勢おいては直近ではアメリカとイランの問題が日々ニュースを飛び交っていますが、今後の進捗によって景気への影響が出る可能性があります。
また、11/3には大統領選挙が控えており、これも今後の景気を大きく左右する要因の1つだと思われます。
マイナス要素はあくまで不確定要素ではありますが、対策を講じるに越したことはありません。
何が正解かということはありませんが、ご自身の仕事や会社に関してもいつどうなるかわからない時代です。
少額でも結構なので投資を始めることで、給料所得以外に少しずつ不労所得をふやす努力をしましょう。
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ロボアドバイザーはひとつの手段でしかありませんが、2020年は不景気になる可能性を秘めた年です。
状況を把握した上で、ご自身でできることをひとつひとつ実施していきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
日銀の国債保有額は年々上昇の一歩を辿っていることがわかったと思います。
これは超金融緩和によるものですが、なかなか当初思い描いていた通りの結果が出ていない状況が続いています。
また、今年は東京オリンピックやアメリカの大統領選挙も控えており、経済への影響を与える要因は多く存在しています。
これをすれば正解というものはありませんが、世の中の動きから目を背けずにご自身で今できることを考え取り組んでいきましょう。